人を責める言い方

印刷関係といえばそういえないこともない仕事場なのだが、黒ベタの印刷物の依頼があった。今までに何度かやっているので、同じ設定で印刷したが、色むらが出てしまった。担当の営業が酷く強い口調で言う。
「こんなんじゃ持って行けないよ。前に納品した物と一緒に使うんだから、同じ品質じゃないとダメだろ。なんだこうなってんの?」
「うーん、すみません。紙もインクも設定も、前と同じなんで、どうしたら解決できるか解らないんですよね・・・」と、ヒントも見えずに途方に暮れる自分。
「とにかく、どうにかして」
文章だとうまくかけないけど、この営業の、こういう時の口調は、とても突き放したような言い方なのだ。もちろん、同じように印刷できない自分のオペレーション技術の無さは反省すべきことぐらいわかっているので、どうしようどうしようまたミスをしてしまったのかも知れない。と、すごい勢いで責められてるのを感じたので、自分は蛇に睨まれた蛙みたいに、固まって突っ立っていた。厳密に言うと、ミスとはちょっと違う不測の事態なはずなのだが、自分が酷く悪いことをしてしまったのではないか、という気持ちにさせられた。

結局、他の人が出してくれたアイデアを試してみたら、うまくいったので、それで印刷することになった。あとから専務が、「まあ、いろいろな人がいるからね」ってフォローしてきて、その時初めて「もしかして、”あの営業の言い方はキツすぎるけど気にするな”って言われているのかな」と、気づいた。自分と同じ仕事をしている人も、「印刷するのはこっちの仕事だから、どうにかならないか、と丸投げされるのは構わないが、あのひとは、不測の事態を打開する方法を一緒に考えてくれずに一方的に責め立てるから困るね。あんまり気にしない方がいいよ」といっていた。(うまくいえないが、営業は営業の仕事だけしていればいい、と言い切れないほど、小さな会社なのだ)


ああ、伝わるように書けない。もどかしいや。
これを読んだだけだと、営業は当たり前のことを言っているだけで、自分が甘えているようにしか、読めない気がする。なんだろう、あの、否定されて打ちのめされるような、そんな口調を再現できない。
「なんでこんなことになっているのよ、ちょっと、あんたの仕事なんだから、きっちりやってちょうだい!(ぷりぷり)」
とかとは、全然違うのにー。

「言い方」が酷い、よくない。と、今回の出来事に限らず、前もそんなことを思わせる出来事が何度もあった。そう、他の数人から聞きました。あまりにザックリ斬られて泣いてしまった人もいたそうです(男性か女性かは知らない)。

もっと、他の言い方をすればいいのに。