「その他」になりたい

グループの周辺で最近交わされている一連のこと(http://anond.g.hatena.ne.jp/kaiwakun/20071118)について、自分の認識を考えていたら、長文になってしまった上に、もともとダイアリーで書こうと思っていたネタも出てきたので、こっちに(も)書くよ。



自分はなんで(世間で上位とされる)男じゃなくて女なんだろう、と不満を持って、早20数年(細かく覚えていない)。
小学生の時に思い知った、女の子グループのボスのドロドロさが怖くて、避けて歩いて早20年。


田舎だったせいか、優秀でも「女だから」という理由で評価されないことが多すぎる、という不満。自分はドロドロしている女の子と同類であってほしくない、女の子たちのドロドロに巻込まれたくない、という希望(欲望?)。


自分にとって、自分が女なのは、とても不幸で不快なことです。



男じゃなくて女であることへの不満(社会的男性、女性の視点含む)

不満の解消のひとつの方法。あくまでもたくさんあるうちのひとつ。これが自分の腐女子としての、好むカップリング傾向に出ていると思います。
例) ヘタレ攻 誘い受 年下攻 おやじ受 下克上(執事×主人とか)
わかりやすすぐる・・・orz 世間では下位とされている者が上位を制する場面が大変喜ばしいみたいです、そういうことばっかり考えて読んでるわけじゃないけど。(そもそも腐女子の攻受の振り分けが、世間の男女のルールにのっとっちゃってるじゃん、そこは構わないのか?という事実はみない振り・・・というか、違う解釈の仕方もあるから)

女の子が怖い、怖いけどどうすれば

もうひとつの希望の方の叶え方としては、単純にグループを形成している女子には深く関わらないようにすること。ただ、全く関わらないと日常生活に支障が出るし、関わらない行動が目に見えると排除されかねないので、全体ではなく個々と接触することと、グループにはいる時は浅くを心がけました。
そうすると、サバサバを武器に男性の仲間に入るという選択もあるのかもしれませんが、まずそういうのは女子に反感を買いやすい。また、男性の中に入るということはより自分を女性としてラベリングされやすいわけで、それも望まなかったのです。

女子校は、絶対に行かないと決めていました。女子校はむしろ女子っぽくない人には気楽で楽しいよ、という話も聞いてはいましたが、場合によっては、自分の怖がってるドロドロが(男子の目がない分)もっとえげつない形で現れてる可能性もあるわけで、そんな博打には参加したくないですー。
そんな認識でいたので、18、9歳で腐女子の仲間入りをする時、若干ためらいました。まず、腐女子(当時は、やおい女とかいわれた)というからには、自分を女子だと認めなければならない。それから、女子ばかりのネットワークに入らなければならない。苦痛と不安です。実際にはいってからは、同人界全体の傾向かもしれませんが、個々のつながりよりカテゴリのつながり(ジャンル、カップリング)の方が重視されるので、ジャンル移動するふりしてフェードアウトしても問題ないんだよね・・・という感じでしたが。また、女子校が楽しい、という人の意見もなんとなくわかるようにもなりました。女子に埋もれれば女子とみなされない、というか。

自分が男になればいい

もうひとつ。自分には、「自分は男じゃないか?」という思いがありました。かなり幼い頃からです。そのため一時期、FtMなのではないかと思ったこともありましたが、男だと思うようになったのは自分が「社会的評価に不満を持つ」より前からなのか、その後なのか、記憶が定かではないこともあり、今では恐らく違うんだろうなぁと思っています。ちなみに性的指向は基本的に男性ですが、それによって性自認がゆらぐことは全くありません。
そういうのとは別に、女性の美しい面やしなやかな面は好ましいと感じていました。ただ「自分もそうなりたいと思う憧れ」ではなく、「眺めていて好ましい」という違いがあります。可愛い女の子がひらひらした服を着ているのをみるのは大好き!ですが、自分が可愛い女の子になったり、ひらひらした服を着たりしたい!とは、全く思いません。あくまでもそのような女性は、「対象」なのです。ここには「ドロドロの女性になりたくないから」という理由は含まれていない、と自分では思っていますが、・・・どうかな、もっと深い欲求だと感じてるけどね。
そんな自分の欲望を満たしてくれたのが、美少女コンテンツです。ああいったものの「美少女」にはドロドロな面は(一般的には)無いことにされており、そういう恐怖を感じずに、女性を消費することが出来ます。「美少女」の前では自分は男性にもなれるし、女同士じゃなくていいし、憧れでは決して無い形で女の子を愛でることができますから。美少女の世界にいると当然、男性の知り合いも増えましたが、彼らはあまり「男性的」ではないし、私のことを女性だとは思っているかも知れないけど、むしろ彼らの視線は私と同じ種類で「美少女」に向かっていますから、これはこれで大変居心地がよいのです。お互いに「男/女/その他」の「その他」だと認識し合っている感じでしょうか(向こうはもしかしたら違うのかも知れんがな)。
この辺はもうちょっと分析する必要を、今感じました。まだまだ足りないっすね。

男でも女でもないもの

結局、自分は「男でも女でもないもの(男でも女でもあるもの)」になりたいと、ずっと思っているのではないだろうか。今はそういう風に感じています。